子どもの「内股歩き」が気になることはありませんか?
歩き方は外見の印象に直結する重要な要素です。「人は見た目が9割」ともいいますが、歩き方が人の印象に与える影響ははかり知れません。
とはいえ、「内股歩きは病気じゃないし…」と、見て見ぬふりをしてしまいがちですよね。他のもっと深刻な病気や怪我などと比べたら、優先度が下がってしまうのは仕方ないと思います。
でも、あまり知られていないことですが、実は内股歩きは、治療が必要な疾患なんです。お隣、韓国では、すでに多くの人が内股歩きの矯正治療をしているそうです。(さすが見た目重視の国…)
見た目だけに限らず、内股歩きは、身長の伸びといった成長面にも影響があります。また、内股歩きにより骨や筋肉におかしな負荷がかかることにより、スポーツなどの激しい運動をしている子の場合、故障にもつながってしまうのです。
我が家の息子(当時7歳・小2)は、クリニックでの診断により、3つの疾患名がつきました。そして、内股矯正の治療を始め、先日、1年間の治療期間を終えました。
1年前にわたしが調べたときには、内股歩き、ましてや子どもの内股治療の体験情報は、ネット上にはひとつもありませんでした。
1年前のわたしと同じように、現在進行形で、子どもの内股歩きについて悩んでいたり、治し方について気になっているパパママの参考になればと思い、この記事を書きました。
この記事はこんなことについて書いています。
- 息子が治療を受けることとなった経緯
- 息子の内股治療の内容
- 1年間、内股治療をした結果
- 内股治療にかかる費用
ぜひ最後までお読みいただければと思います!
Contents
息子が内股歩きの治療を受けることになった経緯
ここでは、息子が内股治療を受けることになった経緯について、書きたいと思います。
息子が小学校に就学する少し前あたりから、息子の内股歩きが気になり始めました。
就学時はちょうど、親として、「男の子」の将来を意識しだした頃だったんですよね。
年少さんくらいから、うちの息子は内股歩きだな〜と気づいてはいましたが、男性は「がに股」のイメージの方が強いこともあり、男の子は成長したらみんな内股からがに股に移行していくものだろう、と考えていました。
でも、他の息子と同年代の男の子たちの歩き方を見ると、内股歩きの子もちらほらいますが、大多数の子はすでに、少しがに股気味の歩き方なんです。
もしかして、息子は内股のまま、大人になってしまうのかもしれない…と薄々思い始めたのがこの頃です。
就学前までは上位のほうだった足の速さが相対的に落ちてきたことも、本気でサッカーをやっている我々親子にとっては、悩みの種でした。
歩き方のカッコ悪さも、足の遅さも、みんな内股歩きが原因だと感じるようになり、いてもたってもいられなくなってしまったのです。
それからは、ネットで、「小学生 内股」でググる日々。でも、息子くらいの年齢の子どもの内股歩きを治療したという体験情報を見つけることはできませんでした。
ネットで見つけたクリニックで初診を受けてみることにした
子どもの内股治療をしたという体験情報は見つけられなかったものの、東京のクリニックで子どもの内股矯正ができる、という情報にたどり着きました。
ここでは、クリニックで受けた初診の内容と、息子の診断結果について書きたいと思います。
クリニックでは、機器を使って色々と脚回りの計測をしてもらいます。あと、歩き方のチェックもありました。
診断の結果、骨には異常はないものの、「脛骨内捻(けいこつないねん)」「アキレス腱拘縮(アキレスけんこうしゅく)」「左外反扁平足(ひだりがいはんへんぺいそく)」という3つの疾患名がつくことがわかりました。
いわゆる「内股」の要因を紐解くと、こういう部分的な疾患の総合体であるということなんですね。
疾患という事実は、親としてはショックでしたが、良い知らせもありました。息子の症状であれば、1年ほどの矯正治療をすることで通常の範囲まで治すことが可能だろうとも言われたのです。
内股矯正は、骨や筋肉が柔らかい状態、筋肉の発達などによる癖がついてしまう前に始める方がベターだそうです。
初診の詳しい内容と治療についてはこちらの記事に書いています。
治療内容について
治療を決めて最初にやることは、足の大きさや長さなどを計測して、自分専用の矯正器具とインソールを作成することです。矯正器具とインソールは韓国で製作して海を渡って届くため、注文してから1ヶ月程度かかります。その間も、家で股関節のストレッチを毎日行いました。
矯正器具とインソールが届いたら、治療開始です。
治療と言っても、やることはこのような感じです。
- 股関節のストレッチ(親がやってあげる・就寝前)
- お尻の筋肉のトレーニング(トレーニングバンドを利用・就寝前)
- インソールの着用(日中)
- 矯正器具の着用(就寝中、できれば家の中では着用)
- 姿勢の矯正(終日)
そして、毎月1回、クリニックに通院し、下記のようなことを行います。
- 身長・体重の計測(成長に悪い影響がないかをチェックするため)
- 足首や股関節の角度の計測(治療効果をチェックするため)
- 歩き方のチェック
- 姿勢のチェック
- ストレッチや筋トレのレベルが上がったら、そのやり方のレクチャー
- 矯正器具の調整(足首の角度をどんどん外側に向けて、外側への捻れの力をかけていく)
クリニックでの所要時間は、概ね30分程度です。
治療の経過
治療の経過については、開始後6ヶ月から記事にまとめているので、当時の経過と我々親子の葛藤について知りたい方はこちらをどうぞ〜。
カテゴリー→内股矯正
治療開始12ヶ月 最終診断日
左足の経過が思わしくないまま、治療終了の日を迎えました。
脛骨内捻角度の計測結果は…
右 10度 左 0度 でした。
左足は、もう一声欲しいところでしたが…。一応、正常範囲(20度〜-5度)の範囲には入りました。
右足くらいの正常範囲に入っていれば、もう戻ることはないそうですが、左足の”0度”程度だと、また悪い姿勢が原因でマイナス方向に戻ってしまうかもしれないそうです。
よって、いまだに左足は矯正器具を付けて寝ています。あまりに足が成長すると、矯正器具の長さが合わなくなってしまうので効果がありませんが、あと数ヶ月くらいなら付けても大丈夫と先生に言われました。
息子の足の実画像!治療のビフォーアフター
治療開始前と、先日の治療完了後の写真を比較してみました。
こうしてみてみると…結構違いますね!
特に右足は、正常にまっすぐに治っているのがわかります。
左足の方も、最初の内捻具合がやばすぎるというのもありますが、ちゃんと治療効果は出ていますね。
よくよく考えると、いくらまだ筋肉が柔らかい子どもとはいえ、筋肉を強制するってなかなかの大仕事です。息子、よく頑張ったなぁと思います。
実際の歩き方を見ても、がに股とは言わないまでも、内股が気になって気になってしょうがない!という感じではなくなりました。
矯正治療効果の推移
見た目は先ほど載せた写真の通りですが、実際の計測角度的にはこんな感じで推移していました。
右足の方は元々の症状としても軽かったうえ、わりと治療初期から正常範囲内の角度になっていたんですよね。
それに対して、左足の方はなかなか苦戦しました…。11月〜1月では後戻りも経験し、停滞期もあり、何度も心折れそうになりました。(親が)
ちなみに、身長と体重についても毎月計測があったので書き留めています。
うちの息子、平均よりは少し大きいようなのですが、1年をとおして、ほぼ一定に身長・体重ともに伸びています。
強制器具を付けると夜眠れない子どももいるらしく、そういう子の場合、身長や体重の伸びが足りないという結果が出てきてしまい、ドクターストップがかかるそうです。
クリニックでは、ただ単に内股さえ治ればいいということではなく、きちんと子どもの成長全体を見て判断してくれていました。
また、内股矯正をすること自体で、身長が伸びることもあるとか。というのも、湾曲して伸びていた背骨や脚が正常にまっすぐになるからだそうです。
ちなみに、息子にはずっと「身長を伸ばそう!スクスクのっぽくん」を食べさせています。背を伸ばすには、単にカルシウム(牛乳とか)だけ摂っているだけでは足りないんですよね。
我が家は夫婦ともにあまり身長が高い方ではないので…。息子の身長にはかなりセンシティブです。
幸い、今のところ、息子は両親に似ず、背の順は後ろをキープできているようです。
治療にかかったお金
クリニックへ払ったお金は、1年間の治療費として約60万円でした。これは、症状によって異なりますので、あくまでも息子の症状のケースとして参考に考えてください。手術が必要な場合は全く異なる可能性があります。
上記の金額に含まれるものは
- 1年間の診療費用(月1回の通院)
- 矯正器具(専用のものを作成)
- インソール(専用のものを作成)
です。
保険は効きませんので100%自費です。治療費はクレジットカード支払いが可能でした。これはデカイです!
また、確定申告することで医療費控除が適用されます。
ちなみに、脛骨内捻角度は、矯正治療により1ヶ月に+5度ずつ治せると想定して、(ある程度バッファも見積もり)治療期間を設定します。その治療期間によって、通院回数(治療費用)が異なります。
これ以外にかかるお金は、
セラバンド(筋力トレーニンググッズ)→これは1つ900円で、レベルが上がったらクリニックで都度購入していました。
治療のために買ったもの
その他、内股関連でわたしが購入したのはこのようなものです。
矯正サポーター
スニーカー
上履き
インソール
セラバンド
内股矯正治療をやる適切な時期
時期としては、小学校2年生〜3年生くらいが適切なのではないかと思います。
その理由としては、
- 子ども自身が、ある程度分別がわかる年齢であること
- 筋肉の発達が未熟であること
この両方のバランスがちょうど良いからです。
できるだけ筋肉が発達する前、筋肉の柔らかい時期の方が治療効果は高いです。
しかし、あまりに子どもが小さいうちだと、そもそも内股を子ども自身が自分ごととして「治したい」という意思を抱いてはくれません。
日中は、親の目が行き届かないので、姿勢やインソールの着用などは本人が怠けようと思ったらいくらでも怠けられてしまいます。また、毎日のストレッチ、筋力トレーニングに関しても、自分で自分を律することができない年齢の子には厳しいタスクです。そして、これをどれだけ真面目にやり続けられるかが、治療効果に影響してきてしまうので、子ども自身のモチベーションが続かない年齢だとやはりキツイなぁと思います。
だから、我が家の息子の場合、小学校の2~3年生くらいは、ちょうどよい時期でした。
とはいえ、両方とも、発達自体に個人差がある内容ですので、お子さんにとって適切な時期を見極めると良いでしょう。
「足が速くなりたい」「背が高くなりたい」「かっこ良く歩きたい」など、お子さんのモチベーションが持てる目標をセットしてあげて、自分ごとにしてあげることが重要ですね。
親が大変だったこと
毎日のストレッチ、治療が進むと筋力トレーニングのサポートがとにかく面倒でしたね…。
内股方向に凝り固まった脚の関節を柔らかくしないことには、矯正器具の効果も半減してしまうので、やるしかないのです。
とはいえ、大金を払ってるので親も本気にならざるを得ません。その点でも、ある程度お金をかけるのは意味があるのかもしれませんね。
本人(子供)が大変だったこと
毎日のストレッチ、筋力トレーニングは、正直大変だったと思います。でも、うちの息子は文句は言わずにやっていました。(たまにそのまま寝ちゃうことはありましたが)
就寝時に矯正器具をつけるのは、痛いということはなかったようなのですが、明け方になると寝ぼけて自分で外してしまっていたので、やはり無意識には窮屈さを感じていたようです。
姿勢矯正については、ほぼできていないと思います。小学校低学年の子どもにとって、集中力が他に向いているときに姿勢に気をつけるというのは、不可能です。
でも、治療の終盤で停滞期が続いていた理由はまさにこれなのです。
先生曰く、器具を就寝時にずっと付けているのに(平均9時間ほど)、脛骨内捻角度
の矯正が停滞してしまうのは、日中の姿勢で悪い癖がついているのだろう、ということでした。
でもこればっかりは、親がどんなに言ったところで、制御不能なんですよね。せめてもの、と思って、就寝時以外にも家にいるときには片足だけ矯正器具をつけたりもしていました。
結局、内股矯正治療は行ってよかったか
我が家の場合は、やってよかったと思っています。
実際、見た目にも数値的にも治療効果は出ていますし、何よりも、もしやらなかったとしたら、「あの時やっていれば…」と後々までずっと後悔していたと思うからです。
- 内股はれっきとした「疾患」である
- 韓国ではかなりの人数が矯正治療をしており、治療法も確立されている
- 治療は、ストレッチや器具の装着など、子どもと親、両方の努力が必要
- 治療をするなら、子どもの精神的な成熟度と、骨や筋肉の発達バランスの適切な時期を見極めるべし!
ご家庭によって事情は様々かと思いますが、後悔のない決断をしてみてくださいね!
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