内股矯正

子どもの内股が気になったら〜矯正トレーニングと治療について

子どもが小学生くらいになると、習い事や運動会などで、走る姿を目にすることが多くなりますよね。

速い・遅いももちろんですが、気になるのは、その走り方だったりしませんか?

幼児の頃は、多少走り方がおかしくても、「まだ小さいからこんなもんだろう」と思えたことも、小学生くらいになると流石にこのままで良いのか?と気になってくるものです。

我が家の長男(8歳小3)は、2018年の5月から、「内股矯正トレーニング」を始めました。

歯の矯正などと違って、日本ではあまり知られていませんが、お隣の韓国ではかなりメジャーな治療だそうです。

この記事では、

  • 我が家の内股息子の生い立ち
  • 内股矯正クリニックの診断結果
  • 治療やトレーニング内容
  • 治療費用

について記載しています。

わたしが昨年に検索した時には、内股の治療をしたというお子さんの情報はほとんどなく、かなり手探りで情報を探しました。

子どもの内股が気になるパパママの参考になればと思います。

我が家の内股息子の生い立ち

親として息子の歩き方をよくよく見るようになってからは、明らかに内股が目立つ息子。

でも生まれたばかりの頃は、実は赤ちゃんってみんな内股なんです。

新生児の内股(イメージ画像)こんな感じですね

でも、成長するに従って、少しずつ外向きになっていくのだそう。

子ども 成長に従って外向きに(イメージ画像)ファーストシューズの頃にはこのくらい外向きに

うちの息子は以前から内股だと思っていたのですが、1歳ごろの写真を見直してみたら、実は内股ではないんですよね。

息子1歳半息子1歳半の頃。ちゃんとつま先が外側を向いている

それが、6歳年長の頃にはこんな仕上がりに…。

息子6歳の頃の立ち姿息子6歳の頃。立ち姿で内股がはっきりわかる

小学生になったら内股は自然と治ると思っていたのに…誤算

でも、幼児期はそこまで心配はしていませんでした。小学生くらいになったら、自然と治ると思っていたんですよね。

しかし、一向に治る気配はなく…。むしろ、気になる!!

内股の走り姿はカッコ悪いのももちろんですが、走る速度にも影響してきているようです。息子は、保育園のときは走るのが速いほうでしたが、歳を重ねるほど、相対的に遅くなっています。おそらく、早くからスポーツ(サッカー)をやっていたアドバンテージが効かなくなってきているのでしょう。

全てが内股のせいではないのでしょうが、プレーでがっかりする機会が多くなってきました。

フェイントでかわしても、そのあとドリブルで飛び出すことができない。
ディフェンスでも、ドリブルしている相手に追いつくことができない。

そのうち、本人も歯がゆい思いをすることになるのかもしれません。

そして、成長にどんな影響があるのかが一番気になります。背が伸びなかったりしたら、男の子としては大問題です。

わこ
わこ
心配が過ぎて、「子ども 内股」でググる日々…。

でも、いくらググっても、治療として確立されていないせいか、ネットの情報だけではよくわからないんですよね。日本にはわりと内股の人が多いからか、「病気」とは認識されていないせいかもしれません。

もっと、内股を専門に診て、正しい情報を教えてくれる病院を求めていました。

内股矯正クリニックに出会う

そんなとき、たまたま見つけた、内股矯正クリニック。

ホームページに書かれていたのは、まさにわたしが息子の内股に対して不安に感じていることそのものでした。

クリニックの場所は、東京・御茶ノ水なので、そんなに遠くはありません。

問診や計測、診断結果込みの初診が1時間程度でできるとのこと。すぐに予約を入れて、初診を受けることにしました。

内股矯正クリニックでの息子の診断結果

太もも、ひざ下(脛骨)、足首より下の3カ所に分けて、それぞれに診断を行います。

痛みを伴うようなものではなく、器具を使った計測や医師による触診でした。場合によってはレントゲンを撮ることもあるそうですが、息子は行いませんでした。

診断結果については、太もも・ひざ下・足首それぞれについて、

  • 骨自体に異常があるか
  • 靭帯や筋肉が萎縮しているか

の結果がでます。骨自体に異常がある場合、症状としては重症です。

うちの息子の診断結果は下記でした。

太もも

股関節で靭帯や筋肉が萎縮しているために、骨が内側に回転している。骨には異常なし。

息子の値 7〜8歳の正常値
股関節内旋角度 右65度・左80度 -30度〜+60度くらい

 

ひざ下

ひざ関節で靭帯や筋肉が萎縮しているために骨が内側に回転している。骨には異常なし。

息子の値 7〜8歳の正常値
脛骨内捻角度 右-10度・左-30度 -5度〜+20度くらい

 

足首より下

骨に異常あり(扁平足気味)

※ただし軽微なので、太ももやひざ下の治療が終われば自然に治る

正常値と比べると、左のほうがより正常値から離れており、重症であることがわかります。

また、息子はまっすぐ立っているとき、お腹を突き出すような姿勢になるのですが、これも内股のせいだそうです。股間接のところが内旋し、その結果骨盤が前に傾き、それを支えるためにお腹を前に出す姿勢になってしまうらしいんですね。これには「腰椎前弯」という診断がつきました。

腰椎前弯の説明内股による腰椎前弯のイメージ

これが治ると、背が高くなるという効果があるそうです。(背骨がまっすぐに伸びるから)

わこ
わこ
お腹突き出す立ち姿もカッコ悪いんですよね〜・・・

この「腰椎前弯」も含め、普通に歩いているだけで、背骨や腰に負担をかけていることになるんです。サッカーのような激しいスポーツを本格的にやるようになると、その負担も大きくなるため、このまま放っておきながらサッカーを続けると、将来故障しやすいかもしれないと言われました。

ただ、良い情報としては、長年の生活習慣から靭帯や筋肉が萎縮していることが原因で骨自体には異常はなく、手術は不要で、矯正とトレーニングで治せるとのことでした。

息子の内股をつくりあげた要因とは?

「長年の生活習慣」とは、例えばどういったものがよくなかったのでしょうか。先生に訊いてみました。

先生
先生
プラレールとかトミカとか好きな男の子は、足首を座布団にして長時間床に座って遊ぶ傾向にあるので、それが原因で内股になりやすいです
わこ
わこ
それだ・・・!!

プラレールで「すわり遊び」してる写真なら山ほどありました。

息子の幼き日のプラレール遊び1 息子の幼き日のプラレール遊び2 息子の幼き日のプラレール遊び3 息子の幼き日のプラレール遊び4

これ↑なんか、まさに左足をお座布団にしてますね。

うちの息子は右足より左足を座布団にする座りクセがあるようです。診断結果も左足の方が内に入る度合いが重症だったので、納得ですね。

プラレールとトミカなんて、男の子なら誰もが通っている道だとは思うんですが、うちの息子は特にプラレールに対する熱中度合いは群を抜いていると思います。

かなり小さい頃からプラレールのコースを一人で作り上げてましたし、3年生のまさに今日もプラレールで遊んでいました。(座り方は気をつけさせていますが…)

レンジャーとか仮面ライダー、某妖怪系の番組を見せず、それ類のおもちゃも一切与えなかったことも、プラレールに長いことハマり続けた要因の一つかもしれません。

わこ
わこ
プラレールは割と良質な遊びだと思っていたのですが、こんなことになるとは誤算です…

今後の治療内容の説明

診断結果ののち、これに対する治療内容の説明がありました。

この時点では、治療を受けるかどうかを決めているわけではなく、治療内容と金額を聞いてから、治療を受けるかどうかを決めることができます。

息子に必要な治療は以下でした。

  1. 姿勢矯正治療
  2. ストレッチ
  3. トレーニング
  4. 下肢装具治療
  5. インソール

姿勢矯正治療

内股を作り上げてきた悪い姿勢の習慣を直さないことにはイタチごっこなので、正しい姿勢を学び、日々それを心がけます。

とはいえ、小学生の子どもなんて、まだまだ治療を自分ごとにできていません。家にいる間は親の目を光らせられるものの、学校など外では注意のしようもないんですよね。

とりあえず、左足を座布団にするのだけは絶対ダメ!!と言い聞かせました。

レベルが上がるごとに、座り方や歩き方などの指導もあります。

ストレッチ

毎日、親が股関節ストレッチをします。(やり方はクリニックで教えてくれます)

長い期間、悪い姿勢をとり続けたせいで、股関節が内側に回転する方向に固まり、筋繊維が短くなってしまっているそうです、

それをほぐし、外側に向けるためのストレッチです。

毎日触っていてわかりますが、やはり、左脚の股関節の方が固いなと感じます。

トレーニング

身体の筋肉には、ある筋肉と正反対の動きを持つ、対となる筋肉があるそうです。これを拮抗筋と言います。

息子の場合、「股関節を【内転】させる筋肉の発達」が強く、その拮抗筋である「股関節を【外転】させる筋肉」が弱いということなので、「股関節を【外転】させる筋肉」をトレーニングする必要があります。具体的にはお尻の筋肉です。

セラバンドというゴムバンドを膝のところに結び、脚を開くというトレーニングを毎日やっています。最初は全く開きませんでしたが、筋肉がついてきたのか、今では開くようになりました。

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息子の内股矯正トレーニング膝のところにゴムバンドを巻いて開くトレーニング

下肢装具治療

太もも、すね、足首から下を固定するような装具です。1日3時間以上、連続でこれを装着します。下肢装具を着けて歩くことはできないので、具体的には就寝時につけることになります。

クリニックで足首の角度を調整して、だんだん外側を向けるようにしていきます。これがまさに(歯などの)矯正器具と同じような感じです。

最初見たときは仰々しさに驚きましたが、今では普通に毎日着けて寝ています。

下肢装具をつけている息子下肢装具を付けることで外向きの力をかける

インソール

足の型を取り、歩き方が矯正できるような自分専用のインソールを作ります。

イメージとしてはかかとに1cmくらいの高さがあり、若干外側に傾斜がついているものです。シークレットブーツのミニ版みたいな感じです。これを、日常使っている靴の中に入れて歩きます。

かかと部分に高さができてしまうので、かかとを覆う部分が低い靴や、甲のが浅い靴に入れると、かかとが靴の中から浮いてすぐに脱げてしまいます。

そこで、しっかり足を覆う作りになっていて、ベルクロタイプのものをオススメされました。

我が家はアシックスで、外履き用と学校の内履き用を1足ずつ購入しました。息子は、足の幅が狭いので「NARROW」タイプのものにしました。

治療費について

息子の治療にかかる費用は60万円弱でした。

これには、1年間の通院費用と下肢装具、インソール代が含まれます。ので、基本的にこれ以外に追加でお金はかかりません。(セラバンドの購入費くらい)

価格的には、歯科矯正と同じ感じでしょうか。

保険適用外なので100%自費診療です

安い金額ではありませんが、費用を聞いてその場で即決しました。「100万円以内ならば、やろう」と、前日に夫と話し合って決めていました。

わたしは、男の子にとって内股の影響は、非常に重要だと思っています。背の高さや歩き方が男性の外見の雰囲気に与える影響は計り知れないですし、サッカーを本気でやっている息子にしてみれば、将来の故障の原因となる可能性が高いというのは致命的です。

当日は、夫も一緒にクリニックに来てもらったのですが、これは正解でした。夫も一緒に、診断結果や治療内容、治療費の説明を受けたことで、その日に契約ができたうえ、日々の息子のストレッチについても積極的にやってくれているからです。

わこ
わこ
わたしが一人でクリニックに来ていたら、夫は「俺はよくわかんないから勝手にやって」って言ってたと思う…

下肢装具もインソールも、個人ごとの特注品なので、届くのに1ヶ月くらいかかります。契約が遅くなれば遅くなるほど、届くのが治療を開始するのが遅くなるということです。

治療に最適な時期ですが、やはり、成長期の前、筋肉が発達する前の方が治療の効果が出やすいそうです。うちの息子(当時小2)も悠長にはしていられません。

契約のためにまたクリニックまで来なければいけないということを考えると、遠方の方ほど、その場で契約できた方がベターです。

わこ
わこ
迷う可能性があるのであれば、多少無理をしてでも、夫婦一緒に初診の説明を受けることをおススメします。

ちなみに確定申告で医療費控除対象になるので、いくらかは返って来ます。また、クレジットカード決済もできました。

1年間の治療結果は・・・?

先日、1年間の治療期間を終えました。ビフォーアフターの写真とともに、治療と経過の内容をこちらの記事にまとめていますのでご覧になってくださいね!

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